うつ病みの日々のあれこれ

うつ病みが日々のあれこれを綴ります

いかに「逃がす」か

「核共有」だの「敵基地攻撃」だの「防衛費GDP2%」だの、プーチン的な武闘派論が政界の一部で渦巻いているけれど、ウクライナの状況を見ていたら、自衛隊の第一の仕事は、国民をいかに速やかに「逃がす」か、ではないかと思えてきた。戦うことしか考えない単細胞な人たちには、数百万の避難民が国境を越えてゆこうとする現実映像が見えていないのではないだろうか。

仮に「有事」になったとすると、キーウの例のように、首都制圧が第1優先目標となるだろう。首都圏2000万人超の人たちをどう避難させるつもりなのか。地下シェルターなどが作ってあったとしても、制圧されれば同じことだ。夥しい人たちが首都圏を脱出するのにまさか「自己責任」を振りかざすつもりではあるまいか。いや、全面戦争になれば国内に安全な場所はどこにもない。まさか「最後の一人になっても竹やりで戦え!」とでも言うつもりではあるまいか。

自衛隊員には災害救助の実績がある。ただ、個別の災害と有事の避難とでは、人の数が3桁も4桁も違う。しかし、自衛隊員にとっては、「国民」を守ることより、給料を払ってくれる「国」を守ることが優先なのかもしれないが、そうだとしたら、仮に外敵を退けられたとしても、国民は自衛隊員を味方だと思わないだろう。

政治家は「どうだ敵に勝ったぞ」と、権威主義的に自衛隊に従うことを強いるかもしれないが、そうなればもはや民主主義の国ではない。そんなプーチンの国のようなところに私は居たくない。現に彼の国からは十万単位の技術者らが流出している。この国もいずれそうならないとも限らないし、今この瞬間、リベラリストの私はこんな国から脱出したいのに。

 

以上。2022.04.16