うつ病みの日々のあれこれ

うつ病みが日々のあれこれを綴ります

それにつけてもおやつはカール

明治製菓のカール、東日本では5年前に販売終了となったが、こちらでは松山工場で生産されたものが販売継続されている。

このカール、原料がトウモロコシだと知ったのはごく最近のことだ。それまで原料について全く意識していなかったが、言われてみればポテトとも小麦とも豆とも違う風味だ。発売が'68年というから54年も続くロングセラー商品だ。多種多様な競争相手があって東日本での販売が終了したのは惜しいことだが、これからも手軽なおやつとして続いて欲しい。

さて、トウモロコシだが、私は塩ゆでが一番好きだ。醤油だれをつけて焼いたのも香ばしいが、小さな頃から親しんだ塩ゆでが良い。ゆであがったトウモロコシを冷まして、冷蔵庫で冷やしてから食べるのがこの時期良い。

私はトウモロコシを直接かぶりつくことはしない。粒を1つずつつまみ取って食べる。当然食べるのに時間がかかるが、果皮もしっかり噛み潰して食べるので栄養分の摂取や消化にも良いと思っている。子供の頃はかぶりついて食べていたが、芯に果皮がたくさん残るのが何だか美しくないと思って、粒を1つずつつまみ取って果皮が芯に残らないようにした。

トウモロコシは栄養価が高い。カロリーも食物繊維もビタミンも豊富だ。トウモロコシは大航海時代以降欧州に持ち込まれて、特にバルカン半島方面で、ポレンタ(粥)をトウモロコシ粉原料で作るようになったが、そのことで当該地方にペラグラという病気が広まった。トウモロコシには必須アミノ酸トリプトファン含有量が少ないことが原因だった。他の食べ物からトリプトファンを摂取できればペラグラに罹らずに済んだのだが、当時はトウモロコシのポレンタ以外食べるものがなかったようだ。それほどその時代の一般民衆は乏しい食生活しかできなかったのだろう。

主食穀物に偏重した食生活は何もバルカン地方に限らない。かつての江戸でも、全国から米が集まるので米は一般的に食べることができたが、穀物食以外の野菜やタンパク質は今の時代からするとずっと少なかったとのことだ。

時代をもっと遡って、律令時代の下級官吏の配給食料記録によると、極度の米食偏重で、そのまま食事をしていたら栄養学的に糖類過多で糖尿病にかかるほどだったらしい。米の一部は給料としての側面もあって市場で品物を購入するのに充てられたかもしれないが、それにしてもおかずの類いが非常に少なかった。そんな食生活でも人間は命をつないできた。意外としぶといものだ。

主食穀物は比較的安価に手に入る。米も安価な食材の一つだ。「貧乏人は麦を喰え」との暴言の時代もあったが、むしろ今は米の方が安く手に入る。生活に困窮したら、おかずを減らしてご飯と梅干しという食生活で生き延びようか。

 

以上。2022.06.18