うつ病みの日々のあれこれ

うつ病みが日々のあれこれを綴ります

副業かぁー

多くの企業で本業以外の仕事を解禁するようになったので、最近は「副業」や「兼業」とかの言葉をよく聞く。だがそれ以前より、所得の低い人はダブルワークとか場合によってはトリプルワークとかせざるを得なかった。兼業解禁は、「うちの会社は給料上げませんよ。経済的に余裕がなけりゃ自分で稼いでね」と言っているようにも聞こえる。人民公社時代の中国のように「自力更生」のスローガンが聞こえるかのよう。

私のようにメンタルを病んでいる人間にとって、労働から解放される時間がどれほど大切か、身をもって知っている。本来労働から解放される時間までも別の労働に充てなければならないとなれば、まさに生死にかかわる問題だ。

もし副業をするとして、一番理想的な形は、「趣味」を収入源にできることだろう。趣味で何らかの作品を作って、従来なら趣味だからと無償で譲渡していた作品を、何がしかの価格をつけて買ってもらう。収入源としては理想的かもしれないが、お金のやり取りが絡んでくると「趣味」としての自由さが束縛されるようで後味が良くない。もし私にそのような作品を作る才能があったとしても、それを収入源にはしたくはないなー。

趣味でなければ、特技とか何らかの技能で稼ぐという方法、、いや、それで稼げるのならもうすでに副業しているだろう。今さら感である。

このように考えてゆくと、本業の傍らで副業をできる余地はあまり多くないように感じる。

いわゆる本業でしっかり利益を出しているのは、設備や施設が整って多くの人を雇用して、「スケールメリット」で運営している企業だ。それに対して副業は基本的に単身だ。そもそもそれでどう利益を上げるか、ビジネスモデルが描けない。

例えば、「週末カフェをやりたいなー」と思ったとする。お店をどこに出すか。戸建ての自宅なら自宅改装で済むかもしれない。そうでなければどこかに店舗を借りることになるが、いやいや、週末営業のみで家賃が払えるとは思えない。店舗賃借は却下。戸建ての自宅持ちでなければ「週末カフェ」は無理だ。

コーヒーや紅茶だけでは単価が安すぎる。食事、ランチやディナーで単価1,000円とか1,500円とか売り上げなければならないだろう。さてそれで、月に3万円の純利益を上げるには、利益率を20%として月に15万円の売り上げが必要。月に8日営業なら1日当たり18,750円の売り上げ、客単価を800円とするなら1日あたり24人のお客さんが必要だ。

ざっと計算してみたが、24人のお客さんに対して、一人で注文を取り調理し会計し、となれば相当な重労働となる。ご夫婦で経営するならば良いかもしれないが、ワンオペでは、本業よりも副業の方が重労働になってしまうかもしれない。加えて週7日間働きづめとなって心身ともに疲弊してしまうのではないだろうか。

いやー、やはり副業をさせるより、本業で暮らせるだけの給与を出し労働拘束時間を減らしてゆくのが本筋だと思う。政府や企業の良いように操られて、大切な自分自身を壊してはならないよー。

 

以上。2022.07.04