うつ病みの日々のあれこれ

うつ病みが日々のあれこれを綴ります

査定

TBS系木曜19:00からの人気番組「プレバト」を見て、毎回モヤモヤした感じがある。

出演者の作品を、その道の先生が査定して、才能アリとか凡人とか判定している。これはあくまで「作品」に対する評価であるはず。なのに、スタジオに話が戻ると、制作した出演者自身についての査定結果にすり替えられて序列が決まる。

おかしくないですか? あくまで査定は「作品」についての結果であって、制作した○○さん自身までは査定していないはず。先生に査定してもらうにあたって、公正を期すために誰の作品かは伝えていないとナレーションも入っている。

それがスタジオに話が戻ると○○さんそのものの才能のみならず人格にまで査定が及んでいるようで、しかもそれを序列化しているので余計に薄気味悪い。番組の演出としてはその方が面白おかしくなるからそうしているのだろうが、私はこの番組を楽しむことができない。

私は子供のころからテレビっ子だった。だが、最近十数年は見ていて嫌な思いをするのでほとんど見なくなった。視聴率を上げたくて面白おかしく演出するその意図が丸わかりなので、見ていて痛々しささえ感じる。楽しめません、本当に。

ドラマは全く見ないが、制作サイドの情報は少しは伝わってくる。例えば登場人物の自室のセットで、小道具等であまりにも役を作りすぎているのでは?と逆に興味を失せさせる例がある。制作サイドの「頑張って作りましたー」との意図が伝わってくるのでむしろ痛々しい。

制作サイドも下請け孫請けで「頑張って作りましたー」感をアピールしないと仕事がもらえなくなるという構造的な問題もあるだろう。

低予算で視聴率を上げる、簡単なことではないのは分かっている。だが、無理して作っていることを視聴者に見透かされる程度とはいかがなものか。

楽しめない番組をいくつも並べて編成するぐらいなら、放送時間を削った方が良くはないか。かつて'73年第一次石油ショックの時には深夜の番組が一斉に取りやめになった。それで世の中で困ったことがあっただろうか。少ない予算の中でいくつもの番組を無理して作るより、少数の番組に予算を投下して質の良い番組を作るべきではないか。

このままでは、今後テレビを見るのは娯楽を持たない高齢者ばかりになってゆくだろう。とりあえず何か番組が流れているのでダラダラと見ている。それがテレビにとって望ましい姿だとは私には思えないのだが。

 

以上。2022.07.28