うつ病みの日々のあれこれ

うつ病みが日々のあれこれを綴ります

御堀堂の外郎

研究室に山口土産、御堀堂の外郎があった。さっそく一仕事終わってから頂いた。外郎は良いな、見た目は羊羹に似てるけれど、あの頭が痛くなるような甘さがないのでぺろりと食べられる。

山陽新幹線新山口駅、というよりも私にとっては小郡駅との印象が強い。ちなみに名称変更は2003年とのこと。そこから非電化単線の山口線に乗り換えて山口駅で降りる。県都の中心駅としては何とささやかなこと。静かな雰囲気、一気に好きになった。

正面の道を歩いて6分ほどでアーケード街がある。右に進んで50mほどのところに純喫茶コテイがあった。そこでタウン誌をめくりつつモーニングを食べた。1993年GWのこと。建物はまだストリートビューで確認できるが、もう閉店してしまったようで残念だ。

山口の街は県政・行政の街という性格だ。また一方で街の南西側に湯田温泉の温泉街もある。そして商業や交通の中心は旧小郡町の方。平成の大合併が行われて人口が増えたが、県都であるにもかかわらず下関市よりも人口が少ない。と、人口の大小で街を評価するのはあまりに短絡的で意味をなさない。

下関は下関で、山口は山口で、歩き回って雰囲気を感じて、短絡的な評価よりもたたずまいを楽しむこと。旧市街の通りを歩く。そこには百年いやもっと前から人々の暮らしがあった。時間に思いを巡らすこと。今そこに見えている物だけがその街ではない。時間軸をたぐり寄せて、そこでの営みを思い描く。難しいことではない。特別な予定も立てずに歩き回れば自然と街に溶け込めるもの。

大きすぎない街は良い。半日も歩き回れば古くからの街は把握できるので、街に溶け込むのも簡単。宿に荷物を置いて身軽な時は、地元の人と思われて道を訊かれる。わー、街の人になっちゃった!と嬉しくなってしまう。

旅行ではなく、その街の人と同じ日常を過ごす。そんな旅が一番楽しい。

 

以上。2022.08.29