うつ病みの日々のあれこれ

うつ病みが日々のあれこれを綴ります

マイクロアグレッション

マイクロアグレッションを受けたら、その場で即座に「その言葉、見下してます!」と指摘するのが最も良い対応だ。その意味では、すでに遅しと言うべきかもしれない。

吉野家の「生娘をシャブ漬け」発言の件である。吉野家の常務自らの発言とは、企業風土がそのような女性蔑視にあるということだ。もはや何の弁解の余地もない時代錯誤な男社会の弊害だ。

だが、在京新聞各紙報道各社は見落としてはいないか。常務の発言「田舎から出てきたばかりの若い女の子を・・」の前段である。地方在住者にとって「田舎」という言葉は、脳の中に火花が飛ぶほど不愉快極まりない単語である。

東京で暮らしている人たちは、何のためらいもなく「田舎」という単語を使うのだろう。そこに侮辱の意味が込められていると意識の上に表れてはいないかもしれないが、言われた相手にとっては、「マイクロアグレッション!その言葉、見下しています!」と指摘せずにはいられない場面が多々ある。

在京新聞各紙報道各社は発言前段について全く触れなかった。すなわち在京各紙各社とも既成のバイアスを持ち、マイクロアグレッションであるとの意識すらないということだ。

それどころか、在京キー局によっては、ローカル民放局の少なさをあげつらって視聴率を取ろうとする番組を作ったりする。ローカル民放は、地元がいくら要請してもキー局が承諾しない限り開局できない構造にある。平成初期の新局ブームで多くの県で民放4局化が実現したが、そうでない県もまだ多い。視聴人口は少なくなくても、また地元資本が準備できていても、キー局の方針(HD対応や衛星放送対応)によって、開局に至らなかった例もある。

それを、やっぱり「田舎」はダメだなー、的な見下し感情で作られた番組が、いまだ何の倫理的指摘もなく流され、そこそこの視聴率が取れればまた再生産されるのだから、不愉快でしかない。

新聞もTVも私は「オワコン」とは思わない。もっと自身のやってきたこと、やっていることを再点検して、嫌われないメディアとして脱却して欲しい。

 

以上。2022.04.23