うつ病みの日々のあれこれ

うつ病みが日々のあれこれを綴ります

古民家の落とし穴

田舎暮らしをしたいなー、と何となく思っている人は多いと思う。菜園ができるくらいの庭のある古くても程度の良い民家ないかなー、と検索する人もいると思う。HP上で空き家バンクを公開している市町村も多いので、情報は比較的簡単に手に入る。

だけど、注意しないと後悔することもある。

まず、古い空き家のトイレは和式かつ汲み取り式が大半だ。洋式水洗が当たり前の人にとっては、日常が大変なストレスになってしまう。

それから、自然がたくさんのところでは、ハエや蚊、アブや蜂、蜘蛛やトカゲ、時には蛇が侵入してくる。築年が浅い家ではとりあえず網戸で防げるが、経年劣化であちらこちらに隙間ができた家屋ではそこから生き物が侵入する。もちろん、戦前からの古民家なら隙間があって当たり前の構造なので、生き物の侵入は受け入れざるを得ない。

それら不快なストレスを改善しようとリフォームをすれば、小さな新築を建てる位の出費になる。

それから仮に住み始めたら、町内会でさまざまな雑用が回ってくる。ごみ集積場所の掃除とか町費の徴収とか、拒めない雑用が苦にならない人ならば良いが、そうではない人には煩わしくて仕方ない。マンション暮らしの人なら管理費を支払って管理人に何かとやってもらって済んでいただろうが、戸建ての暮らしはそうはいかない。特に閉鎖的な所なら無下に拒めば後でどんな仕打ちがあるかわからない。

静かで自然がいっぱいで良いところー、と思って住んでみたら、周囲はいまだ昭和のムラ社会で日々の暮らしがストレスいっぱいということも珍しくない。

ある程度の都市近郊の集合住宅の方がむしろ快適という場合もある。どうしても持ち家をと言うのなら空き家バンクで物件を十分に吟味してみるのも良いだろう。だが、ある移住促進のNPO職員さんに聞いたのだが、何の下調べもせずいきなり、こちらに住みたいんです!と衝動的にやって来て、その多くは現実に失望して引き上げてしまうのだとか。

入念に下調べをして、現地に何度か足を運んで、できることなら1か月とか半年とか長期に滞在して、そのうえで移住できるかを判断すべき。

食べる物は自給自足を目指すとしても、生活には何らかの現金収入が必要だ。仕事をどう見つけるか、家や土地を見付ける以上の難題が残っていることを忘れてはならないと思う。

 

以上。2022.08.27