うつ病みの日々のあれこれ

うつ病みが日々のあれこれを綴ります

基幹インフラ

au(KDDI)で大規模障害が発生した。過去にはdocomoソフトバンクでも同様の大規模障害が発生している。今回の障害では、気象庁アメダスデータやヤマト運輸の荷物情報の送受信に支障をきたしている。スマートフォンが使えなくなるだけでなく、生活基盤にも影響が出るので、情報通信回線は生活の基幹インフラとなったと言って良い。

電気、水道、ガス、これらは古くからある基幹インフラであるが、その他にもTVやラジオといった電波情報インフラも基幹インフラに入るだろう。

今日はその中の一つ、水道について取り上げたい。

水道と言えば、一般には上水道のことを連想しがちだが、上水道を供給する自治体では下水道も含めて上下水道局(部・課)という一部署にしているところが多い。上水道のみが基幹インフラではなく下水道等も同等に扱う考え方だ。

下水道に接続している世帯や組織は、下水道排水基準を守る義務があり、条例で定められている。下水道へどんな排水でも流して良いわけではない。一般世帯では気にする必要はないが、例えば、食品工場では特に有機物汚れ(BOD)や浮遊物質(SS)や油脂類(ノルマルヘキサン抽出量)が基準超過することが多い。

そのような排水が下水道に流入した場合、下水処理施設に負荷がかかり適切な浄化ができなくなる恐れがある。

行政が立ち入り検査をして、基準超過の排水を下水道に流していることが見つかった場合、上水道の供給停止という措置が講じられることもある。そうなっては困るので、工場等では水質を監視する設備を備えている。

私の勤める大学でも排水の水質監視が実施され、時おり排水の自主基準超過の警告メールが全教職員に送られてくる。上水道の供給停止となれば学内への影響は計り知れない。研究室で出る排水も、有機溶剤や金属類やその他有毒物質が混入しないよう、そして酸アルカリは必ず中和して排出するよう厳しく指示されている。また排水基準よりも厳しい自主基準を設けていて、異常があれば上記のように警報が発せられる。

排出する水の条例違反がなぜ上水道供給停止に結び付くか、要するに、排出させないためには供給元の水を断つという強硬手段である。地域によって違いがあるとは思うが、私の地元ではそうなっているし、もっと厳しいところだってあると思う。下水道にはあまり関心が寄せられないが、見えない所で生活を支えているのだ。

そういうわけで、水道という基幹インフラは、上水道だけでなく下水道もセットなのだという次第。分析屋さんをやっていた頃は、臭い汚い危険な排水検体に泣かされたものだ。。。

 

以上。2022.07.02